手相を本で学ぼうと思うと、最終的に必ず行き着く本があります。
それが、こちらの本。
仙乙恵美花さんの『基礎からわかる手相の完全独習』
手相の基本が全て網羅された、教科書的な位置づけの本となっています。
本書では丘を最重要視していて、冒頭から多くのページを割き解説されています。
丘の意味を理解することで、手相の本質的な意味を把握できるようになります。
まず丘から学ぶことが手相習得の近道です。
わたしは手相を勉強し始めた最初の頃、線にしか目が行っていませんでした。手相=線だと思い込んでいたので、必死になってひとつひとつの線の意味を暗記しようとしていたんです。
でも途中で気づくんですよね、そんなの絶対無理だということに。数が膨大過ぎて丸暗記は苦行でしかないし、終わりがなくて辛くなる。わたしに限らず、ここで手相を挫折しそうになる人はとても多いと思います。
後から気づいたのですが、手相って、知識を入れる順番がものすごく大事なんですよね。
この順番を間違えると、手相がものすごく難解なものに思えてきて辛くなってきます。
わたしは最初、順番とか何も考えず手当たり次第に手相の本を読みまくっていたので、途中から混乱してわけがわからなくなってしまったんです。
そんなとき、この本が助けになりました。
本書では、まず何よりも先に丘の場所と意味を覚え、丘との関わりから線の意味を覚えることを提案してくれています。丘の意味が理解できるようになれば、線を丸暗記する必要がなくなってかなり楽になります。
それぞれの丘に実際に見られることの多い線の例がイラストとともに紹介されているんですが、これがものすごく分かりやすい。かなり参考になります。
手の解説もめちゃくちゃ詳細に書かれています!本当に、どの本よりも詳しく載っていると思います。主要4線については20~30にも分類されていて、まるで辞書のよう。
色々な手相の本を読んだけれど自分の手相がよく分からない、という人にぜひおすすめしたいです。これを読めば、自分がどのタイプに当たるのか見つけることができると思います。
本書を読んでわたしが強く感じたのは、なんといっても仙乙さんの文章の素晴らしさ。表現力が本当に豊かで、読んでいるとイメージが頭にスッと浮かんでくるんです。
各線を持つ人の特徴と、どうすれば自分を生かしてより良く生きられるのか?ということについて、丁寧かつ繊細な言葉で綴られています。
論理的で分かりやすい。そして何よりも、言葉の選び方がとっても優しい。
どの線も決して否定しない、仙乙さんのあたたかさを感じます。
ちょっと古い手相の本だと、なかには特定の線について強い口調で否定している本もあったりするんです。そういう本を読むと、正直怒りを感じます。前向きになりたくて、行動するためのヒントを得たくて読んでいるのに救いのない言葉で一刀両断の全否定。これを読んで、いったいどうしろと言うのか?せめて改善法も一緒に書いてほしいものです。
本書は2012年に発行された本なのですが、そういった否定的な記述が一切ないんです。終始読者に寄り添ってくれている。
わたしは以前仙乙さんの手相鑑定を受けたことがあるのですが、そのときにとても共感力の高い方だと感じました。人の気持ちを汲み取り言葉化することに非常に長けていて、だからこそこのような本を作り上げることができたのだなと思います。
「これを読んだ人がどう感じるか?」ということに対して最大限配慮されている、誰のことも傷つけない本です。
気になるところは特にないのですが、強いて言うならば情報量の多さが読み切るネックになるかもしれません。
本書は手相について必要な情報が全て盛り込まれているといっても過言ではないくらいのボリュームです。
ハードカバータイプで分厚く文字もびっしりなので、完読するにはそれなりの根気と時間がいります。当然、一度読んだくらいではとても頭に入り切らないので、何度も読み込む必要があります。
「気軽に、手相について知ってみたい」というくらいのテンションで手に取ると、その情報量に圧倒され尻込みしてしまうかもしれません。
そういった場合は気になることがあったときだけ必要な個所を参照する、辞書的な使い方にするのもありだと思います。
どちらにしても、手元にあると安心できて頼りになる一冊です。
向いている仕事についてもたくさん記載があるので、転職を考えている人や適職が分からないと悩んでいる人にもぜひ読んでみてもらいたいです。
自分の得意分野は何か。自分の何を活かして生きていくべきなのか。
本書が、答えを見つける手助けになってくれると思いますよ。

